テーマBの実験レポートの提出について

以下の要領に従って実験レポートを作成すること。
レポート提出時にはレポート提出チェックシートとともに提出する。

実験手順書  チェックシート

1.結果と考察の書き方について
前半は金属組織について考察、後半は硬さと組織について分けて考察すること。硬さが変化する理由は組織にあるから、順番を逆にしないこと。

(1)金属組織についての考察
組織の理論は平衡状態図または恒温変態図(または連続冷却線図)である。各熱処理条件について実験結果と理論が一致するか、しなければその理由を考察する。単なる観察結果の記述にならないように注意すること。ただし、写真によってはフェライト、パーライト、マルテンサイトが判断しにくい場合もある。そのときはテキストの写真を参考にしながら、推測しながら記述する。
定量的な考察はさらに点数が上がる。例)フェライトとパーライトの割合が・・・・%であった。パーライトの相間隔が・・・であった。


(2)金属組織と硬さの関係についての考察
焼入れ後や焼鈍し後の炭素量と硬さの関係を掲載した文献やテキストを探して理論値とする。レポートにはその理論値と実験値を比較した図を作成し、考察に使うこと。考察は前項の組織についての考察をふまえて、なぜ理論値と実験値が合わないかを考察する。(1)と(2)の内容が矛盾しないように注意すること。

よくある矛盾
(1)では「焼入れ後にマルテンサイト組織が観察された・・・」なのに、(2)では「理論値に達しなかったのはマルテ   ンサイトにフェライト(またはパーライト)が混ざっているからと考えられる・・・・」

なお、理論と実験値の差は定量的に考察していればさらに点数はアップする。
例) 文献によればマルテンサイトの硬さは(   )HV、フェライトの硬さは(   )HVである。観察結果からフェライトは(  )%混ざっていたので、理論値との差は(  )%になった。

2.考察の図表について
以上の点から考察には最低以下の図を加えること。
(1)組織の理論としてのFe-C平衡状態図、(2)TTT線図またはCCT線図、(3)理論(理想)値と実験値を比較した炭素と硬さの関係図

3.評価基準について
本テーマの評価基準は、以下の3つの項目から決定する。
(1)文章の内容 40%  中身のある文章か、他人のコピーでないか。
(2)体裁 30%  図表の書き方、キャプションの位置などルールに従っているか。
(3)質問 30%  提出時の質問に対する回答内容。質問内容は以下から選びます。いずれも単なる言葉の暗記ではなく、ビジュアルに(絵を描くように)説明できるかチェックします。
  1.理論値と実験値に差がある理由。
  2.フェライト、パーライト、マルテンサイト等の違いについてFe、C原子の関係から説明できるか。
  3.マルテンサイトはなぜ硬いのか。
  4.加工硬化とはどのような現象か。
  5.再結晶とはどのような現象か。

4.その他
 (1)誤差を理論値と実験値の差と考えている学生が多い。
 (2)理論から外れる理由はいくつか考えられるが、真の理由は教員も分からない。どの理由であれ、自分が立てた仮   説を矛盾無く説明できれば良い。